日産東京販売ホールディングス (8291)

ニッポン・アクティブ・バリュー・ファンド建設的対話型
保有比率: 6.49% ↓-0.80%変更(減少)
業種: 小売業
報告書提出日: 2026-03-09
データ取得日: 2026-03-09
PBR0.54倍×親会社保有38.02%──非公開化を強要するアクティビストの典型的なターゲット。
総合スコア
(3クラスタの集約値。0.0–10.0)
6.7/10
中スコア帯
(含み益を反映した修正PBR。1.0倍未満=割安)
0.54倍
1倍割れ
(安定保有で動かない株式の割合)
53.4%
過半数超

1. 開示翌日からの株価実績──過去19件でTOPIXに勝てたか

このアクティビストに乗って大丈夫か。過去の開示後リターンが答えの第一歩。勝率が低くても、個別の需給・財務条件が違えば結果は変わる──その検証がこのレポート全体の目的です。
判定基準
大量保有報告書が公開された翌営業日の始値を基準に、その後の株価パフォーマンスを検証しています。
「勝ち」= 報告書公開翌営業日の始値を起点に、1年後の株価リターンがTOPIXを上回った案件
対象:ニッポン・アクティブ・バリュー・ファンドの過去24件の大量保有案件(うち1年以上経過し成績が確定した19件で勝率を算出)
TOPIX超過勝率(1年)
19件中
超過リターン中央値(1年)
期待値スコア
勝率 × 超過リターン

→ NAVFのTOPIX超過勝率1年68.4%と実績は良好だが、議決権敗北リスク7/10を考慮し、慎重なアプローチが求められる。

投資スタイル: 建設的対話型

対話を通じて経営改善を促すタイプ。過去実績では比較的長期(6〜18ヶ月)で変化が顕在化する傾向があります。

過去実績でTOPIXに勝てたか

TOPIX超過リターン

期間 超過勝率 超過リターン中央値 超過リターン平均値 対象件数
1年 68% 10.8% 13.2% 19
2年 54% 8.9% 24.3% 13

(参考)絶対リターン: 1年勝率 79% / 平均+21.9%、 2年勝率 92% / 平均+63.0%

参考:アクティビスト自身の成績(提出者視点)
期間 勝率 TOPIX超過勝率 超過リターン中央値 対象件数
1年 95% 84% 33.8% 19

※ 報告書記載の推定取得単価を基準にした成績です。取得単価の精度に限界があるため参考値として掲載しています。開示翌日基準(上記メインテーブル)の数値を優先してください。

過去投資先の個別実績(19件)
報告日 銘柄 1年リターン TOPIX超過(1年) 2年リターン TOPIX超過(2年) 提出者視点(1年)
2024-08-29 ノーリツ(5943) -1.0% -15.1% N/A N/A +12.7%
2024-06-18 村上開明堂(7292) +22.2% +19.1% N/A N/A +88.0%
2024-06-12 ヘリオス テクノ ホールディング(6927) +2.4% +1.8% N/A N/A +6.6%
2024-05-23 那須電機鉄工(5922) +24.2% +23.6% N/A N/A +43.5%
2024-05-21 積水樹脂(4212) -26.2% -25.4% N/A N/A -28.0%
2024-02-26 帝国繊維(3302) -1.6% -3.1% +21.5% -23.6% +32.6%
2024-02-20 ブロードメディア(4347) +40.7% +36.6% +66.8% +21.7% +60.7%
2024-02-13 明星工業(1976) +12.3% +5.8% +55.9% +8.9% +40.3%
2023-12-26 帝国通信工業(6763) +29.4% +11.8% +38.0% -7.6% +43.4%
2023-12-13 山一電機(6941) +27.7% +10.8% +220.9% +174.8% +32.6%
2023-12-12 フジ・メディア・ホールディングス(4676) +2.6% -15.0% +106.5% +61.3% +16.1%
2023-12-05 栄研化学(4549) +25.3% +8.5% +41.2% -2.0% +60.3%
2023-11-24 あすか製薬ホールディングス(4886) +9.7% -3.7% +11.8% -25.6% +30.0%
2023-11-07 日本精化(4362) -16.8% -34.0% -2.5% -43.5% +49.9%
2023-10-31 文化シヤッター(5930) +45.0% +27.1% +59.0% +13.2% +77.9%
2023-09-21 石原ケミカル(4462) +37.9% +25.3% +21.4% -12.6% +99.6%
2021-12-08 三ツ星ベルト(5192) +65.5% +68.4% +111.2% +95.1% +82.0%
2021-10-15 帝国電機製作所(6333) +30.8% +38.1% +67.7% +55.6% +51.5%
2020-11-17 サカイオーベックス(3408) +85.4% +70.8% N/A N/A +99.7%

※ リターンはコバンザメ視点(報告翌営業日始値基準)。提出者視点は報告書記載の取得単価基準(参考値)。新規報告のみ。

📝 指標の説明
  • 超過勝率: このアクティビストの過去投資先のうち、同期間のTOPIXリターンを上回った銘柄の割合。50%超なら市場平均に勝つ確率が高い
  • 超過リターン中央値: TOPIX対比の超過リターンの中央値。典型的なケースでの実力を示す。外れ値の影響を受けにくい
  • 超過リターン平均値: TOPIX対比の超過リターンの平均値。大きなリターンを出した銘柄の影響を受けやすい
  • 対象件数: 分析に使用した過去の投資先銘柄数。多いほど統計的信頼性が高い
  • スタイル: 積極介入型=株主提案・委任状争奪を積極的に行う / 建設的対話型=対話重視で改善を促す / パッシブ型=大量保有のみで積極的な働きかけは少ない

出典: 大量保有報告書 (S100XP3Z)

TOPIX超過勝率68%はこのアクティビストの「全打席平均」。だが個別銘柄の勝敗を分けたのは株主構成──浮動株が締まっていたか、固定株主に阻まれたか。この銘柄ではどちらに傾いているか。


2. 株主提案は通るか──株主構成と議決権の壁

アクティビストの提案が通るかどうかは、株主構成で決まる。6.49%の持ち分で、0.5%の壁を崩せるか──議決権の力関係を確認する。
判定基準
実質安定株主比率(パネル左):
鈴木式固定株分析。A(その他法人) + B(政府) + C(自己株式) + D(個人大株主) + E(政策保有金融×0.7) + F(外国戦略株主) + G(オーナー系ファンド) + H(持株会×0.5) − I(国内VC控除)。70%以上=赤(壁が厚い)、30-70%=灰、30%未満=緑(攻略しやすい)。

オーナー持株比率(パネル中):
CEO・関連資産管理会社の合計保有比率。20%超=赤(拒否権に近い)、5-20%=灰、5%未満=緑。

アクティビスト保有比率(パネル右):
最新の大量保有報告書に基づく保有比率。参考情報として灰色表示。
実質安定株主比率
壁の合計(鈴木式)
オーナー持株
最大の壁
アクティビスト保有
攻め手の持ち分

→ 実質安定株主比率53.36%と親会社保有38.02%により、アクティビスト単独での提案可決は困難な構成。

議決権の壁を突破できるか
安定株主比率の内訳(鈴木式)
指標
実質安定株主比率(鈴木式) 0.5%
├ A. その他法人 0.4%
├ B. 政府・公共団体 0.0%
├ C. 自己株式 0.1%
├ D. 個人大株主 0.0%
├ E. 政策保有金融(×0.7) 0.0%
├ F. 外国戦略株主 0.0% (MERCURYAIFLNPV.C.I.C.LTD)
├ G. オーナー系ファンド 0.0%
├ H. 持株会・共栄会(×0.5) N/A
└ I. 国内VC控除 −0.0%
📝 指標の説明
  • 実質安定株主比率: 鈴木式9変数モデル。A+B+C+D+E×0.7+F+G+H×0.5−I。30%未満=攻略しやすい、30-70%=拮抗、70%以上=壁が厚い
  • A. その他法人: 事業法人・持株会社等(所有者別状況)。取引先持ち合い等の固定株の中核
  • B. 政府・公共団体: 政策的保有で流動化する可能性が極めて低い岩盤層
  • C. 自己株式: 議決権なし。会社側の防御壁として機能
  • D. 個人大株主: 創業家・役員本人または同姓の個人。経営権に直結し最も固定度が高い
  • E. 政策保有金融(×0.7): 銀行・生損保等。東証の政策保有解消要請を受け3割は流動化リスクありとみなし係数0.7で割引
  • F. 外国戦略株主: 親会社・提携先の外国事業法人。事業関係から保有継続の蓋然性が高い
  • G. オーナー系ファンド: 創業家の海外資産管理会社等。実質的に個人大株主(D)の別動隊
  • H. 持株会・共栄会(×0.5): 従業員持株会・取引先持株会等。有事に個人判断で売却されるリスクが高く係数0.5で割引
  • I. 国内VC控除: ベンチャーキャピタル・投資組合等。Exit狙いの純投資家であり固定株から完全除外

所有者別構成

指標
金融機関3.7%
証券会社1.1%
その他法人41.1%
外国法人等21.2%
個人その他32.9%
自己株式10.8%
📝 指標の説明
  • 金融機関: 銀行・保険会社・信託銀行等の保有比率。信託口を含むため、パッシブ運用分も含まれる
  • 証券会社: 証券会社の自己勘定・引受残等の保有比率
  • その他法人: 事業法人・持株会社等の保有比率。親会社・資産管理会社を含むため、固定株の中核になることが多い
  • 外国法人等: 海外の機関投資家・ファンド等の保有比率。高いほど株主還元圧力が強い傾向
  • 個人その他: 個人投資家・従業員持株会等の保有比率
  • 自己株式: 企業が自ら保有する株式の比率。議決権がなく、消却されれば1株あたり利益が増加する

大株主一覧(上位10名)

#株主名所有者区分持株比率保有株数
1 日産ネットワークホールディングス株式会社 その他法人 38.0% 22,656,000株
2 NIPPONACTIVEVALUEFUNDPLC(常任代理人香港上海銀行東京支店) 外国法人等 3.7% 2,215,000株
3 INTERACTIVEBROKERSLLC(常任代理人インタラクティブ・ブローカーズ証券株式会社) 外国法人等 3.2% 1,897,000株
4 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) 金融機関 3.1% 1,826,000株
5 株式会社アルファ その他法人 2.2% 1,343,000株
6 株式会社太洋商会 その他法人 2.0% 1,173,000株
7 日産東京販売ホールディングス従業員持株会 個人その他 1.9% 1,139,000株
8 中央自動車工業株式会社 その他法人 1.9% 1,129,000株
9 MORGANSTANLEY&CO.INTERNATIONALPLC(常任代理人モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社) 外国法人等 1.8% 1,069,000株
10 MERCURYAIFLNPV.C.I.C.LTD(常任代理人シティバンク、エヌ・エイ東京支店) 外国法人等 1.5% 893,000株

オーナー社長

指標
オーナー社長判定 非該当
CEO名竹林彰
保有比率2.0%
大株主順位第6位
マッチ種別資産管理会社経由
マッチ名株式会社太洋商会
📝 指標の説明
  • オーナー社長判定: CEOが大株主に名を連ねているか。該当する場合、経営陣の支配力が強くアクティビストの提案が通りにくい
  • 保有比率: CEO(または関連会社)の持株比率。高いほど経営陣の支配力が強い
  • マッチ種別: 直接一致=CEO本人が大株主 / 資産管理会社経由=CEO関連の資産管理会社が大株主

親子上場

指標
リスクレベルNONE
親子上場フラグ非該当
上場大株主あり(20%超)
筆頭株主が上場企業
📝 指標の説明
  • リスクレベル: 親子上場リスクの総合判定。CRITICAL=親会社が過半数保有 / HIGH=20%超の上場大株主あり / NONE=該当なし
  • 親子上場: 親会社が株式の過半数以上を保有している状態。固定株が多く、アクティビストの提案が通りにくい
  • 上場大株主あり(20%超): 20%超を保有する上場企業の大株主がいるか。親子上場に準じるリスク
  • 筆頭株主が上場企業: 最大株主が上場企業であるか。支配構造のリスク指標

政策保有株

指標
リスクレベルMINIMAL
保有銘柄数(上場)2銘柄
簿価合計(上場)5,790百万円
対時価総額比率18.5%
相互保有銘柄数2銘柄
相互保有リスクLOW
時価合計(上場)27億円
含み損益 -31億円

個別銘柄一覧

#銘柄名コード株数簿価時価含み損益
1 中央自動車工業㈱ 8117 1,060,000株 6,095百万円 2,131百万円 -3,964百万円
2 ㈱アルファ 4760 379,000株 635百万円 592百万円 -43百万円
3 None N/A N/A N/A N/A
4 グローブライド(株) 7990 N/A N/A N/A N/A
5 ㈱インフォメーションクリエイティブ N/A N/A N/A N/A
📝 指標の説明
  • リスクレベル: 政策保有の総合判定。HIGH=対時価総額比率5%超 / MODERATE=1-5% / MINIMAL=1%未満またはデータなし
  • 保有銘柄数(上場): 上場株式の政策保有銘柄数。多いほど持ち合い構造が深い
  • 簿価合計(上場): 政策保有する上場株式の簿価合計額。売却余力の総額を示す
  • 対時価総額比率: 政策保有株の簿価合計が自社の時価総額に占める割合。高いほど売却余地が大きい
  • 相互保有銘柄数: 互いに株式を持ち合う相手先の数
  • 相互保有リスク: 持ち合いの深さの判定。HIGH=相互保有あり / NONE=相互保有なし。安定株主の壁になるが、解消が進めば株主還元の原資になる
  • 含み損益: 政策保有株の時価と簿価の差額。含み益が大きいほど売却時の利益が見込め、株主還元の原資になりうる

保有比率の推移

2025-03-13〜2026-03-09 で 5.02% → 6.49% (全3回報告・平均 0.73%/回)

報告日保有比率増減報告書
2025-03-13 5.02% ±0 S100VDDF
2026-01-09 7.29% +2.27% S100XELK
2026-03-09 6.49% -0.80% S100XP3Z

→ 保有比率の変化は小幅。現在の水準を維持しつつ、機会を窺っている段階と考えられます。

【過去の類似パターンとの照合】
現在のパターン: 2026-01-09に7.29%まで買い増し後、2026-03-09に6.49%へ減少。しかし、直近の報告(2026-03-09)では保有比率減少(-0.80pp)と記載されているものの、依然として6.49%を保有しており、アクティビストの関心は継続していると見られる。報告頻度としては、約2ヶ月で2.27ppの増加(2025-03-13 → 2026-01-09)と、比較的速いペースでの取得が見られた。

類似事例:
ステラケミファ
パターン: 2024年から2025年にかけて猛烈な勢いで買い増し、合計保有比率22%超(NAVF 4.24%、ダルトン 16.22%など)。
その後の行動: 異常な大量保有後、経営権奪取または完全MBOを視野に入れた動きが示唆されている。
結果: MBOまたは大規模な資本政策変更が発表される公算が大きい(進行中)。
栄研化学
パターン: 2025年6月の株主総会に向け、NAVFとダルトン(共同保有25.77%)が3名の取締役選任を提案。
その後の行動: 取締役会の支配を狙った行動。
結果: 敵対的度合いが最高レベルに達しており、会社側がホワイトナイトを探すシナリオが濃厚(進行中)。

パターン分析:
過去のステラケミファや栄研化学のように、NAVFは保有比率を積み上げ、経営陣への圧力を強める戦略をとる可能性が高い。今回の保有比率減少は一時的な調整か、あるいは他のアクティビストとの連携を示唆している可能性もある。今後、さらなる買い増しや具体的な株主提案に移行するシナリオが考えられる。

過去の行動パターン詳細と、理論株価から見た株価の位置づけは以下のセクションで分析します。
信用取引の需給バランス(市場の需給状況確認の参考)

※ アクティビストの投資判断は中長期の企業価値改善が主軸であり、信用残の需給は直接の判断材料ではありません。以下は市場の需給状況を確認する際の参考情報です。

判定基準
需給逼迫度スコア(0-5点):
信用倍率(0-2) + 逆日歩(0-2) + 売残変化率(0-1)の合計。高いほど信用売残・貸株需給が逼迫した状態。

信用倍率: 買残÷売残。1.0未満=売り方が多い状態で、買い戻し圧力から株価が上昇しやすい。

売残消化日数: 売残÷20日平均出来高。5日以上なら消化に時間がかかり需給が逼迫した状態。

需給逼迫度スコア: 1.5/5 ── 低水準。需給面での特段の偏りはありません。

信用倍率 1.00倍(買残21,400株 / 売残21,400株)

→ 買残超過(信用倍率1.00倍)。買残は出来高0.1日分。出来高対比では軽微な水準です。

信用残高・需給データ

指標
制度信用買残 21,400株
制度信用売残 21,400株
信用倍率 1.00倍
売残消化日数 0.1日
売残 対浮動株比率 0.07%
📝 指標の説明
  • 制度信用買残: 信用取引で買い建てされている株数。将来の売り圧力になりうる
  • 制度信用売残: 信用取引で空売りされている株数。将来の買い戻し圧力(株価上昇要因)になる
  • 信用倍率: 買残÷売残。1.0未満=売り方が多い状態で、買い戻し圧力から株価が上昇しやすい
  • 売残消化日数: 売残÷20日平均出来高。5日以上なら消化に時間がかかり需給が逼迫した状態
  • 売残 対浮動株比率: 売残÷浮動株数×100。5%以上なら高水準で需給逼迫度が高い

需給シグナル

指標
逆日歩 なし
売残5日変化率 35.4%
需給逼迫度スコア 1.5/5
📝 指標の説明
  • 逆日歩: 空売りに課される追加コスト(品貸料)。発生中は空売り勢に買い戻し圧力がかかり株価上昇要因。品貸料率は年率換算コスト
  • 売残5日変化率: 直近5営業日での信用売残の変化率。急増なら需給逼迫度が上昇
  • 需給逼迫度スコア: 信用倍率(0-2) + 逆日歩(0-2) + 売残変化率(0-1)の合計(最大5点)。高いほど信用売残・貸株需給が逼迫した状態

出典: EDINET有価証券報告書 (S100W2P5)

株主構成と議決権の壁は確認した。だが株価水準を確認せずに判断すれば、提案が通っても割高圏で入った分だけ損をする。理論株価モデルで現在の株価水準を検証する。


3. 今の株価は割高か割安か──理論株価レンジと判定

今の株価は割高か割安か。複数の理論株価モデル(利益・資産・キャッシュフロー)から算出した試算値と現在株価を比較し、株価水準の位置づけを検証します。
判定基準
PER(清原式)(パネル左・利益アプローチ):
(時価総額 − ネットキャッシュ) ÷ 純利益。余剰現金を差し引いた「事業の利益力」に対する倍率。通常PERより低ければ、市場が現金の厚みを織り込んでいない。

PBR(実質)(パネル中・資産アプローチ):
含み益(不動産・政策保有株等)を加味した純資産に対する株価倍率。業種中央値との乖離で割安/割高を判断する基礎指標。

EV/EBITDA(パネル右・CFアプローチ):
企業価値(時価総額+有利子負債−現金)÷ EBITDA。キャッシュフローベースの企業価値評価。グローバルアクティビストが最も多用する。業種中央値未取得の場合はNC比率(清原式)にフォールバック。

理論株価5モデル(Python側で事前計算済み。AIは解釈のみ):
A: 清原式事業価値+余剰現金モデル = (純利益×業種PER中央値 + ネットキャッシュ) ÷ 発行済株式数
B: PBR(実質)是正モデル = 株価 × MAX(1.0, 業種PBR中央値) ÷ PBR(実質)
C: EV/EBITDA逆算モデル = (EBITDA×業種EV/EBITDA中央値 − 有利子負債 + 現金) ÷ 発行済株式数
D: 配当還元モデル = (EPS × MAX(業種配当性向中央値, 50%)) ÷ TOPIX平均利回り(2.2%)
E: DOE逆算モデル = (BPS×ターゲットDOE) ÷ TOPIX平均利回り(2.2%)
理論株価試算値 = 常に算出可能な3モデル(A・B・D)の中央値。Cが算出可能な場合はA・B・Cの中央値 / 下値参照 = 推定取得単価(撤退圧力が発動する水準)
PER(清原式)
業種中央値15.8倍
PBR(実質)
業種中央値1.51倍
NC比率(清原式)
ネットキャッシュ÷時価総額

→ 現在株価526円はPBR0.54倍、理論株価試算値714円(モデルB)を大きく下回り、資産・利益両面で割安感が強い。

3モデルの試算レンジは714〜1,481円。現在株価526円は理論株価試算値(中央値1,032円)を下回る水準に位置しています。

株価水準の検証──理論株価5モデル比較
モデル理論株価現在株価比
事業価値+余剰現金(清原式) 714円 +35.7%
PBR(実質)是正 1,481円 +181.6%
EV/EBITDA逆算 N/A 業種中央値未取得
配当還元(MAX(業種中央値,50%)) 1,032円 +96.2%
理論株価試算値(中央値) 1,032円 +96.2%
下値参照(推定取得単価) 498円 撤退圧力発動水準

※理論株価試算値は常に算出可能な3モデル(清原式・PBR是正・配当還元)の中央値。配当還元モデルの配当性向はMAX(業種中央値, 50%)を適用。EV/EBITDA・DOEは補助モデルとして参考表示。EV/EBITDAが算出可能な場合は主要モデルに昇格。

各モデルの計算過程
■ 事業価値+余剰現金モデル(清原式)── 利益アプローチ
PER(清原式) 11.7倍 → 業種PER中央値 15.8倍 で事業を再評価し、ネットキャッシュを加算
NC -346百万円 + 適正事業価値 42,914百万円 = 理論時価総額 42,568百万円
→ 理論株価: 714円(現在比 +35.7%)

■ PBR(実質)是正モデル ── 資産アプローチ
修正純資産(簿価+含み不動産)に対して、業種PBR中央値で再評価
PBR(実質): 0.54倍 → 適用PBR: 1.51倍(業種中央値1.51倍)
→ 理論株価: 1,481円(現在比 +181.6%)
修正純資産 584億円 = 純資産584億円(不動産含み益 664百万円)。賃貸等不動産の時価情報は有報注記に開示がある場合のみ取得可能。

■ EV/EBITDA逆算モデル ── CFアプローチ
→ 理論株価: N/A(業種EV/EBITDA中央値が未取得のため計算不可)
※ グローバルアクティビストが最も多用する指標。利益ベースではなくキャッシュフローベースのため、設備投資の重い業種でPERより正確。

■ 配当還元モデル ── 配当アプローチ
配当性向をMAX(業種中央値18.9%, 50%)=50.0%とした場合の潜在配当力で再評価(要求利回り: TOPIX平均2.2%)
潜在EPS 45.4円 × 適用配当性向50.0% = 潜在DPS 22.7円
→ 理論株価: 1,032円(現在比 +96.2%)
※ 本モデルは配当性向をMAX(業種中央値, 50%)に引き上げた場合の潜在配当力で評価。 業種配当性向中央値が50%未満の場合は50%を適用し、アクティビストの還元圧力が もたらす最低限の改善を反映。50%以上の業種は業種中央値をそのまま使用。

詳細データ: バリュエーション・割安度指標
市場の評価 vs 実力値(調整後)
指標市場の評価実力値(調整後)業種中央値
PBR 0.54倍 PBR(実質) 0.54倍 1.51倍
PER 11.58倍 PER(清原式) 11.7倍 15.8倍
純資産 578億円 修正純資産 584億円 -
時価総額 313億円 理論時価総額 426億円 -
配当還元 5.13% 潜在利回り 4.32% 配当性向中央値18.9%
EV/EBITDA 9.98倍 - -
NC比率(清原式) - -1.1% 約10%

バリュエーション・割安度指標

このセクションで分かること: この銘柄は「お買い得」か。 PBR1.0倍未満は企業を解散した方が株主にとって得な状態を意味し、 アクティビストが「資産を有効活用せよ」と要求する根拠になります。 NC比率(清原式)が高い企業は現金を溜め込んでおり、配当増額・自社株買いの余地が大きいです。

基本指標

指標
PBR 0.54倍
PER(予想) 11.58倍
EV/EBITDA 9.98倍
株価 526円
時価総額 313億円
📝 指標の説明
  • PBR: 株価÷1株純資産。1.0倍未満=解散価値割れで割安の目安
  • PER(予想): 株価÷1株利益(予想)。低いほど利益に対して割安。10倍未満が割安圏
  • EV/EBITDA: 企業価値(時価総額+有利子負債−現金)÷営業キャッシュフロー。低いほど割安。6倍未満が割安圏
  • 株価: 直近の終値
  • 時価総額: 株価×発行済株式数。企業の市場評価額

清原式ネットキャッシュ分析

指標
NC比率(清原式) -1.1%
NC額(清原式) -3億円
 ├ 流動資産 273億円
 ├ 投資有価証券 67億円
 └ 負債合計 323億円
📝 指標の説明
  • NC比率(清原式): 企業が使わず溜め込んでいる現金の時価総額に対する割合。高いほど還元余力が大きい。計算式: NC ÷ 時価総額
  • NC額(清原式): ネットキャッシュ額。計算式: 流動資産 + 投資有価証券×70% − 負債合計
  • 流動資産: 1年以内に現金化できる資産(現金・預金・売掛金等)。全額を計上
  • 投資有価証券: 長期保有の株式・債券。換金リスクを考慮し70%で計上
  • 負債合計: 借入金・社債等すべての負債。NCから差し引く

調整済みバリュエーション

指標
PER(清原式) 11.65倍
PBR(実質)(含み益調整後) 0.54倍
修正純資産 584億円
📝 指標の説明
  • PER(清原式): (時価総額−NC)÷ 純利益。ネットキャッシュを控除した実質的な割安度を測る。5倍未満が極めて割安
  • PBR(実質)(含み益調整後): 時価総額 ÷ 修正純資産。不動産含み益を反映した実質的なPBR。1.0倍未満が割安
  • 修正純資産: 簿価純資産 + 不動産含み益。帳簿に載らない隠れた資産価値を加算
詳細データ: 資本効率・セクター比較

資本効率・セクター比較

資本効率・業種内ポジション・隠れ資産(不動産含み益・政策保有株)の定量データです。

セクター相対評価

業種: 小売業(33業種分類)

指標 当社値 業種中央値 対業種比
PBR 0.54倍 1.51倍 0.36倍
ROE 7.5% 7.0% 1.07倍
PER 11.58倍 15.79倍 0.73倍
配当性向 37.1% 18.9% 1.96倍
📝 指標の説明
  • 対業種比: 当社値÷業種中央値。1.0=業種平均水準
  • 業種内順位(%ile): 業種内でのパーセンタイル順位。PBR・PER: 低%ile=割安 / ROE: 高%ile=高効率

資本効率・価値創造

指標
Beta(1年) 0.61
株主資本コスト 4.7%
WACC 3.5%
ROIC 2.8%
ROICスプレッド -0.7%
EVA(経済的付加価値) -5億円
📝 指標の説明
  • Beta(1年): 市場全体(TOPIX)に対する株価の変動感応度。1.0=市場並み。1.0超は市場より値動きが大きい
  • 株主資本コスト: 株主が期待する最低リターン。計算式: リスクフリーレート(1%) + Beta × マーケットリスクプレミアム(6%)
  • WACC: 加重平均資本コスト。株主と債権者が求める最低リターンの加重平均。この率を超えるリターンを生まなければ価値破壊
  • ROIC: 投下資本利益率。事業に投じた資本に対する利益率。計算式: NOPAT÷投下資本
  • ROICスプレッド: ROIC − WACC。プラスなら資本コスト以上の利益を創出(価値創造)、マイナスなら価値破壊
  • EVA: 経済的付加価値。計算式: NOPAT − 投下資本 × WACC。企業が資本コストを超えて生み出した付加価値

デュポン分析

指標
売上高純利益率 2.4%
総資産回転率 1.00回
財務レバレッジ 1.64倍
ROE 7.5%
📝 指標の説明
  • デュポン分析: ROEを「利益率×回転率×レバレッジ」に分解し、収益力の源泉を特定する手法
  • 売上高純利益率: 純利益÷売上高。どれだけ効率よく利益を出しているか
  • 総資産回転率: 売上高÷総資産。資産をどれだけ効率よく使っているか
  • 財務レバレッジ: 総資産÷純資産。借入による資本の倍率。高いほどリスクとリターンが増大
  • ROE: 自己資本利益率。株主のお金でどれだけ稼いでいるか。8%以上が一つの目安
D/Eレシオ(有利子負債 ÷ 株主資本)
0.17倍

賃貸等不動産(隠れ資産)

指標
簿価合計28億円
時価合計34億円
含み益7億円
📝 指標の説明
  • 簿価合計: 賃貸等不動産の帳簿上の価額。取得原価から減価償却を差し引いた金額
  • 時価合計: 不動産鑑定評価額等に基づく現在の市場価値
  • 含み益: 時価 − 簿価。帳簿に載らない隠れた資産価値。売却すれば利益として実現可能

時系列データ(過去5年)

2021-03: 簿価=1762 時価=1876 含み益=114 | 2025-03: 簿価=2773 時価=3437 含み益=664

政策保有・相互保有詳細

銘柄名コード株数簿価時価含み損益
中央自動車工業㈱ 8117 1,060,000株 6,095百万円 2,131百万円 -3,964百万円
㈱アルファ 4760 379,000株 635百万円 592百万円 -43百万円
(株)インフォメーションクリエイティブ 100,000株 80百万円 N/A N/A

出典: EDINET有価証券報告書 (S100W2P5)大量保有報告書 (S100XP3Z)

モデル上の理論株価と現在株価には乖離率96.2%の開きがある。だが割安でも「誰もそれを解消しなければ」万年割安のまま。大量保有者の報告書から、その意図と本気度を読む。


4. アクティビストは本気か──保有目的・行動確率・撤退リスク

割安でも「誰がそれを解消するか」が見えなければ、株価は動かない。
アクティビストは本気か、途中で撤退しないか──報告書の記載・過去の行動パターン・構造的な圧力要因から、介入の蓋然性を読む。
判定基準
同一文言→行動確率(パネル左・本気か):
過去に同一の保有目的文言(例:「純投資」)で報告した全案件のうち、実際にエスカレーション(株主提案・対話要求等)に移った比率。75%なら4件中3件で行動に転じた実績。

エグジットシグナル(パネル中・撤退しないか):
5つの撤退シナリオ(アクティビスト撤退・テーゼ実現・議決権敗北・需給反転・バリュエーション到達)の合計スコア。最大50点。20点未満=HOLD / 20-29点=MONITOR / 30点以上=STRONG_EXIT。
保有比率の連続減少回数で最低スコアが決まる: 1回減少=最低3 / 2回連続=最低5 / 3回連続=最低6。

平均保有期間(パネル右・過去どうだったか):
このアクティビストの過去案件における、新規報告から最終報告(5%割れまたは直近の変更報告)までの平均期間。短いほど早期に結論が出るスタイル、長いほど腰を据えるスタイル。

ISS/Glass Lewis基準該当: 一般公開基準への形式的該当を示す。実際の個別推奨は非公開(有料レポート)のため「反対推奨された」と断定するものではない。
投資及び経営陣に対する経営の助言並びに状況に応じて重要提案行為等を行うこと。→行動確率
過去5件中
エグジットシグナル
HOLD(撤退兆候なし)
平均保有期間
N/A
データ整備中

→ 行動確率100%だが、直近保有比率が-0.80pp減少。NAVFの積極的な行動は確実だが、減少は注視が必要。

保有目的「投資及び経営陣に対する経営の助言並びに状況に応じて重要提案行為等を行うこと。特に、ニッポン・アクティブ・バリュー・ファンドは、発行会社の財務的健全性及び市場での地位が株価に反映されていないと考えており、全ての株主のために株式価値を高めるための方法を話し合うことを目的とし、発行会社の経営陣に対して対話を要求する場合がある。」。前回報告書と同一文言で、姿勢の維持を確認。

本気か
保有目的 vs 実行動のトラックレコード
同一文言(投資及び経営陣に対する経営の助言並びに状況に応じて重要提案行為等を行うこと。)での過去実績
同一文言での過去事例: 5件
実際の行動に移った確率: 過去5件中5件=100%

過去の実行動:
• 過去事例1: サカイオーベックス — 純投資と記載→自らMBO提案→会社側対抗MBOで高値エグジット
• 過去事例2: インテージHD — 純投資と記載→MBO提案→会社側拒否→ドコモTOBで高値エグジット
• 過去事例3: T&K TOKA — 純投資と記載→ベインキャピタルと連携しMBO→再出資獲得
• 過去事例4: トランコム — 純投資と記載→ベインキャピタルと連携しMBO→再出資獲得
• 過去事例5: アイザワ証券 — 純投資と記載→株主還元要求→高値で全株売却(グリーンメール的解決)

共同保有者・貸株・担保契約:いずれも本報告書に記載なし

大量保有報告書の提出履歴(全件)

データ整備中です。現在は当該銘柄の報告履歴のみ表示しています。

提出日保有比率増減報告書
2025-03-13 5.02% S100VDDF
2026-01-09 7.29% +2.27pp S100XELK
2026-03-09 6.49% -0.80pp S100XP3Z

主要戦略: MBO/非公開化要求

副次的な戦略: 自社株買い要求

戦略予測の根拠(AI分析)

• 財務分析ではPBR0.54倍と業種中央値を大幅に下回り、ROICがWACCを下回る資本効率の低さがアクティビストの主要な攻撃点となる構成です。

• ガバナンス分析では買収防衛策がなく、オーナー社長の持株比率も低いため、NAVFのMBO/非公開化を強要する積極的な戦略が奏功しやすい脆弱性があります。

• 需給面では、20日平均出来高が低く、NAVFが追加取得を進める際に需給逼迫を招きやすい一方、直近の保有比率減少は短期的な動向として注視が必要です。

• 親会社が38.02%を保有する構造は、NAVFが過去に成功させた親会社によるTOBを促す戦略と合致し、非公開化への蓋然性を高める相互作用が期待されます。

• 総合的に、本銘柄はNAVFの「非公開化エンジン」戦略に合致する財務・ガバナンス構造を持ち、コバンザメ投資先としてイベント発生の可能性が高いと評価される構成です。

撤退しないか
エグジットシグナル(5項目チェック)
リスク項目スコア
アクティビスト撤退 2/10
テーゼ実現 4/10
議決権敗北 7/10
需給反転 3/10
バリュエーション到達 3/10
詳細データ: エグジットシグナル

エグジットシグナル詳細

統合スコア / 判定 / 緊急度
19/50 | MONITOR | 緊急度: MONITOR
指標 判定
アクティビスト撤退 2/10
テーゼ実現 4/10
議決権敗北 7/10
需給反転 3/10
バリュエーション到達 3/10
AI判断根拠: 最大リスクは議決権敗北(7/10)。実質安定株主比率53.36%と親会社保有38.02%により、アクティビスト単独での株主提案可決は困難な構成。対話を通じたMBO/非公開化への誘導が主要なシナリオとなる。
📝 指標の説明
  • アクティビスト撤退: 保有比率の減少傾向や保有目的の変更からアクティビストが手を引く兆候を検知
  • テーゼ実現: アクティビストの要求(増配・自社株買い等)が実現された度合い。実現済みなら「乗っかる」メリットが低下
  • 議決権敗北: 実質安定株主比率が高く、アクティビストの提案が株主総会で否決されるリスク
  • 需給反転: 信用倍率の悪化等、需給面でのマイナス転換リスク
  • バリュエーション到達: PBRが1.0倍以上に回復するなど、割安解消による利益確定タイミング
  • 統合スコア: 5シナリオの合計(最大50点)。30点以上=STRONG_EXIT / 20-29点=MONITOR / 20点未満=HOLD
参考情報

東証がPBR改善計画の開示を要請中(PBR1.0倍未満)。

詳細データ: 外部圧力指標

外部圧力指標テーブル

議決権行使助言会社(ISS・Glass Lewis)が公表している一般的な反対推奨基準に、財務指標が形式的に該当するかを示します。 実際の個別企業への推奨は、ガバナンス体制や改善計画等を考慮して決定されるため、基準該当=反対推奨ではありません。
指標
ISS一般基準
Glass Lewis一般基準
東証PBR改善要請
📝 指標の説明
  • ISS一般基準: ISSが公表する反対推奨の一般基準(PBR<1.0 かつ ROE<5%)への形式的該当を示す。個別企業の実際の推奨は非公開(有料レポート)
  • Glass Lewis一般基準: Glass Lewisの一般基準(PBR<1.0 かつ ROE<8%)への形式的該当を示す。個別推奨は非公開
  • 東証PBR改善要請: 東京証券取引所がPBR1.0倍未満の企業に改善計画の開示を要請(2023年〜)。PBR<1.0と同義
詳細データ: ガバナンス(取締役会構成・防衛策)

ガバナンス

社外取締役が多い企業は株主提案を受け入れやすい傾向があります。 買収防衛策の有無もアクティビストの影響力を左右します。

取締役会構成・防衛策

指標
社外取締役比率 43% (3名 / 7名)
社外役員比率(取締役+監査役) 64%
買収防衛策 TDnet開示なし
📝 指標の説明
  • 社外取締役比率: 独立した外部の人が取締役会に占める割合。過半数なら株主提案が通りやすい
  • 社外役員比率: 取締役と監査役を合わせた全役員に対する社外役員の割合
  • 買収防衛策: TDnet適時開示のタイトルマッチで判定。有報本文・XBRLは未参照。開示がない場合、未導入とは限りません

取締役・監査役一覧

氏名役職区分保有株数持株比率
竹林彰 代表取締役社長 取締役 37,400株 0.1%
米澤領一 取締役 取締役 32,400株 0.0%
遠藤健 取締役 社外取締役 11,000株 0.0%
菊池毅彦 取締役 取締役 4,200株 0.0%
山田美代子 監査役 社外監査役 3,200株 0.0%
長谷川直哉 取締役 社外取締役 2,900株 0.0%
小暮恵理子 取締役 社外取締役 2,500株 0.0%
立川泰輔 常勤監査役 社外監査役 700株 0.0%
髙濵圭裕 取締役 取締役 0株 0.0%
菅田隆志 監査役 社外監査役 0株 0.0%
近藤勝彦 監査役 社外監査役 0株 0.0%

※「社外」はEDINET開示の役職名に基づく分類。

出典: 大量保有報告書 (S100XP3Z)EDINET有価証券報告書 (S100W2P5)

アクティビストの狙いとカタリストは見えた。だが株価が下がったらどこまで耐えられるか。配当と増配余力から、損益分岐ラインを確認する。


5. 損益分岐はどこか──配当・増配余力からダウンサイドを測る

株価が下がったらどこまで耐えられるか。現在の配当利回り・増配要求が通った場合の利回り変化から、配当込みの損益分岐ラインを試算します。
判定基準
配当利回り(パネル左・現状):
1株あたり配当 ÷ 株価。現在の水準での基本指標。

AI推定配当性向(パネル中):
このアクティビストの過去の増配要求実績と、本件の財務指標(NC比率・FCF利回り・総還元性向・業種中央値)を統合してAIが推定した配当性向。過去データ不足時はN/A。

推定時利回り(パネル右):
AI推定配当性向が実現した場合のシミュレーション利回り。計算式: EPS × AI推定配当性向 ÷ 株価。過去実績と財務指標に基づくモデル計算値であり、要求水準を予測・保証するものではない。

損益分岐: 推定取得単価から配当による回収分を差し引いた水準。保有期間中の配当回収が大きいほど、株価下落に耐えられる。
増配余力: NC比率が高いほど現金余剰が大きく、配当性向を引き上げても財務の安全性を損なわない。総還元性向100%超は持続不能。
配当利回り
現在水準

→ 配当利回り5.13%、配当性向37.09%。配当性向50%への引き上げで利回り4.32%(モデル計算)となり、還元余地は大きい。

配当でダウンサイドを吸収できるか

増配シミュレーション

シナリオ配当性向シミュレーション利回り
現状37.1%5.1%
50%シナリオ50%4.3%
75%シナリオ75%6.5%
100%シナリオ100%8.6%

増配余力の根拠

指標判断
NC比率 -1.1% 余剰現金は限定的
総還元性向 0.0% 自社株買いゼロ。還元は配当のみで大幅に引き上げ可能な構成
FCF利回り FCFデータなし
業種配当性向中央値 18.9% 現在37.1%は既に業種を上回る水準(パーセンタイル82.0%)
📝 指標の説明
  • 増配シミュレーション: 現在のEPSを固定し、配当性向のみを変動させた場合の配当利回り。アクティビストの増配要求が通った場合のインカム水準を可視化
  • NC比率: ネットキャッシュ÷時価総額。高いほど増配・自社株買いの原資が豊富で、配当性向引き上げの持続可能性が高い
  • 総還元性向: (配当+自社株買い)÷純利益。100%未満なら追加還元の数値的な余地がある。100%超は利益以上に還元しており持続不能
  • FCF利回り: フリーキャッシュフロー÷時価総額。実際に自由に使える現金の規模。配当の持続可能性を測る

配当実績

指標
配当利回り(予想) 5.1%
配当性向(実績) 37.1%
配当性向(予想) 59.6%
DOE 2.8%
配当成長率(前年比) N/A
配当CAGR(3年) N/A
📝 指標の説明
  • 配当利回り(予想): 年間予想配当÷株価。インカムゲインの基本指標
  • 配当性向(実績/予想): 純利益のうち配当に回した割合。低いほどアクティビストが「もっと出せ」と要求する根拠になる
  • DOE: 自己資本配当率。ROE×配当性向で算出。利益変動に左右されにくい安定配当の指標。3%超が目安
  • 配当成長率/CAGR: 配当の増減トレンド。プラスなら増配傾向。CAGRは3年間の年平均成長率

自社株買い・総還元

指標
自社株買い余力 0億円
自社株買い余力比率 0.0%
📝 指標の説明
  • 自社株買い余力: MAX(0, MIN(ネットキャッシュ×80%, FCF, 利益剰余金))。ネットキャッシュ=流動資産+投資有価証券×70%−負債合計(清原式)。FCF未取得時はMIN(NC×80%, 利益剰余金)。ネットデットの場合は0円
  • 自社株買い余力比率: 自社株買い余力÷時価総額。10%超なら大きな余力

出典: EDINET有価証券報告書 (S100W2P5)

配当込みの損益分岐ラインは確認した。なお増配要求が通れば、利回り改善だけでなく株価上昇のカタリストにもなる。最後の問題は出口──強気・中立・弱気それぞれのシナリオで、株価はどこに着地するか。


6. シナリオ別の出口──強気・中立・弱気、それぞれの株価レンジ

何が起きたら、いつまでに、いくらで売れるのか。出口が見えなければ全体像が掴めない。
S1〜S5の分析を統合し、カタリストのスケジュールとトリガー条件から3シナリオの出口を描きます。
判定基準
試算値(強気)(パネル左):
テーゼが完全実現した場合のモデル試算値(5モデル最大値)。トリガー: 増配決議+自社株買い発表+ガバナンス改善。

試算値(中立)(パネル中):
テーゼの部分実現。対話は進むが要求の一部のみ受容。主要3モデル中央値。

試算値(弱気)(パネル右):
アクティビスト撤退、またはテーゼ未実現のまま膠着。5モデル最小値。

カタリストスケジュール:
株主総会・決算発表などの日程。アクティビストが動くタイミングの制約条件。

推定取得単価:
大量保有報告書の記載から逆算。アクティビスト側の損益分岐であり、撤退圧力の発動水準。
試算値(強気)
テーゼ完全実現時
試算値(中立)
主要3モデル中央値
試算値(弱気)
配当還元モデル

→ 現在価格526円は推定取得単価497.62円を+5.7%上回るが、理論株価試算値714円(モデルB)との乖離は大きく、上値余地がある。

出口のレンジはどこか──3シナリオ試算値

アクティビスト行動タイムライン

対話期
2026年3月〜2026年6月(約3ヶ月)
HIGH 経営陣との水面下での対話開始
MEDIUM 追加の大量保有報告書提出(買い増し)
HIGH PBR改善計画の開示(東証要請対応)
公開圧力期
2026年6月〜2027年6月(約12ヶ月)
HIGH 株主総会での株主提案(増配・自社株買い等)
HIGH MBO/非公開化の提案
HIGH 経営陣による自主的な株主還元強化策の発表
結実/撤退期
2027年6月以降
HIGH MBO/TOBの成立と再出資
MEDIUM 株主還元強化による株価上昇と利益確定
LOW 膠着状態での保有継続または撤退(5%割れ)

推定精度: MEDIUM — 過去5件のNAVF案件パターン分析に基づく推定

3シナリオのトリガー条件

シナリオ試算値現在株価比トリガー条件(何が起きたら)
強気 1,481円 +181.6% MBO/TOBの提案・成立、または親会社によるTOB発表。
中立 1,032円 +96.2% 株主提案の否決後、経営陣が自主的に株主還元強化策を発表し、株価が緩やかに上昇。
弱気 714円 +35.7% NAVFが保有比率を5%未満に減少させ、撤退シグナルが明確化。
下値参照 498円 -5.4% 推定取得単価。これを下回ると撤退圧力が発動する水準

アクティビスト側の損益分岐

推定取得単価 498円 に対し前日終値 526円(乖離 +5.7%)。アクティビストは含み益圏内。

※推定取得単価は大量保有報告書記載の取得価格・株数から加重平均で算出(提出日: 2026-03-09)。取得金額の記載がない場合はN/A。

出典: 大量保有報告書 (S100XP3Z)EDINET有価証券報告書 (S100W2P5)

6つの問いを検証した。すべてのデータを1つのスコアに集約する。


7. モデル計算結果サマリー

本レポートはコバンザメ分析エンジンにより自動生成されたものです。
数値は公開情報に基づくモデル計算値です。テキストの一部は生成AIにより作成されています。
判定基準
複合分析スコア(0.0〜10.0)
4つの分析軸を重み付け平均し、エグジットリスクによる減点を適用した総合指標。
base = (S3財務×0.30 + S4アクティビスト×0.35 + S2需給×0.25 + S1実績×0.10) ÷ 5.0 × 10.0
penalty = エグジットスコア ÷ 50 × 2.0
composite = max(0, base − penalty)

S1 乗って大丈夫か(ファンド実績 ×10%)
アクティビストの過去案件バックテスト。TOPIX超過勝率×超過リターン中央値。データ不足時は0.0。

S2 株主提案は通るか(需給分析 ×25%)
流動性・需給バランス・議決権構造。5=高流動性+需給タイト+票読みHIGH、0=流動性枯渇。

S3+S5 株価水準と損益分岐(財務分析 ×30%)
バリュエーション・資本効率・株主還元余力。S5の配当・増配余力もこのスコアに内包。5=極めて割安+還元余力潤沢、0=割高+効率的。

S4 本気か(アクティビスト分析 ×35%)
本気度・行動確率・戦略予測・撤退リスク。5=AGGRESSIVE+高勝率+エスカレーション、0=撤退兆候。

S6 出口リスク(リスク減点)
エグジットリスク5シナリオ合計(/50)に基づく減点。S6の出口シナリオ分析がこの減点に反映。

データ品質
HIGH=データ十分で信頼性高い / MEDIUM=一部欠損あり / LOW=重要データ欠損。

※本スコアはモデル計算値であり、投資判断を示すものではありません。将来のリターンを保証・予測するものではなく、スコアの高低は売買の推奨を意味しません。

複合分析スコア
6.7
/ 10.0
スコア内訳
分析軸スコアウェイトデータ品質
S1 乗って大丈夫か(ファンド実績)3.7 / 5×10%
S2 株主提案は通るか(需給分析)3.0 / 5×25%MEDIUM
S3+S5 株価水準と損益分岐(財務分析)4.0 / 5×30%HIGH
S4 本気か(アクティビスト分析)4.0 / 5×35%HIGH
基礎スコア7.44
S6 出口リスク(エグジットリスク 19/50)-0.76
複合分析スコア6.7/ 10.0
詳細データ: AI分析プロセス(データ品質・整合性検証)
アクティビスト意図: MBO/非公開化要求
データ品質: VERIFIED   財務分析: HIGH ガバナンス分析: HIGH 需給分析: MEDIUM

ステージ間分析

✔ ステージ間シナジー:
  • NAVFのTOPIX超過勝率1年68.4%と実績が高く、推定取得単価からの乖離率が5.7%と限定的であるため、市場はまだアクティビストの影響を完全に織り込んでいない状態を示唆します。
  • PBR0.54倍、ROE7.46%でGlass Lewisの一般基準(PBR<1.0 AND ROE<8%)に該当し、株主総会まで113日と迫る中で、経営陣はPBR改善計画の開示を迫られる状況です。
  • 買収防衛策がなく、オーナー社長の持株比率0.02%と低く、実質安定株主比率53.36%と過半数強であるため、NAVFのMBO/非公開化を狙う積極的な戦略が奏功しやすい構成です。
相互作用効果:
  • 親会社が38.02%を保有する構造は、NAVFが過去にT&K TOKAなどで成功させた親会社によるTOBを促す戦略と合致し、非公開化への蓋然性を高める相互作用が期待されます。
  • 20日平均出来高18.81万株と低流動性であるため、NAVFが追加取得を進める際に需給逼迫を招きやすい一方、直近の保有比率減少は市場に与える影響が大きくなる可能性を示唆します。



出典:
EDINET有価証券報告書 (S100W2P5)
EDINET半期報告書 (S100X39P)
大量保有報告書 (S100XP3Z)
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