カナメ・キャピタル(Kaname Capital, L.P.、米国ボストン拠点/日本拠点は東京・赤坂の Kaname Capital Japan 合同会社)は、2018年に設立された米系のバリュー・アクティビストである。
共同創業者の Toby Rodes(CIO、日本語に堪能)と Eric Ikauniks は、いずれも米資産運用会社 GMO(Grantham, Mayo, Van Otterloo)で日本・アジア株運用を担った経歴を持つ。日本拠点で調査を統括する槙野尚パートナーは、建設的エンゲージメントで知られるみさき投資の出身である。自らの投資哲学を「Value, Quality, Governance」と定義し、セルサイドの調査が及びにくい日本の中小型株を対象に、割安さ・資本効率・資産の質が交差する銘柄へ30社未満で集中的に投資する。社名の「要(かなめ)」は扇子の骨を束ねる中心に由来し、この集中投資の姿勢を象徴している。時価総額100〜1,000億円前後、PBR1倍近傍、キャッシュリッチで自己資本比率の高い企業を選好し、創業家や親会社による支配構造・関連当事者取引をガバナンス上の論点として重視する傾向がある。会社としては旧村上ファンド系の系譜を持たない独立系だが、国内拠点にはみさき投資由来の対話重視のスタイルが取り込まれている。
戦術面では、経営陣との水面下の対話を起点に、応答に応じて公開書簡・株主提案・株主代表訴訟・仮処分申立て・TOBへの応募や反対表明へと段階的にエスカレートさせる型をとる。共同保有(ウルフパック)は用いず、単独で5%を超えて段階的に保有を積み増す点も特徴である。公開情報上の関与事例としては、フクダ電子(6960)に対し2023年から3年連続で株主提案(買収防衛策の廃止、役員報酬の透明化、指名・報酬諮問委員会の設置など)を行い、2024年に取締役の個人責任を問う株主代表訴訟を提起したこと、フロイント産業(6312)で長期の対話を経てMBOへの応募契約に至ったこと、プロトコーポレーション(4298)のMBOに対しては価格・手続きの妥当性を問題視して反対・仮処分の申立て(却下)を行ったことなどが知られる。同じ非公開化(Take-Private)局面でも価格の妥当性に応じて応募と反対を使い分ける点に、その判断スタイルが表れている。
| 報告日 | 銘柄 | アクティビスト | 種別 | 保有割合 | 保有増減 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026-06-10 | カワチ薬品(2664) | カナメ・キャピタル | 新規 | 5.01% | +5.01% | 詳細 |
| 2026-05-22 | アイコム(6820) | カナメ・キャピタル | 新規 | 5.01% | +5.01% | 詳細 |
| 2026-05-12 | バリューコマース(2491) | カナメ・キャピタル | 新規 | 6.86% | +6.86% | 詳細 |